家を解体する場合には、「アスベスト」の撤去について考える必要があります。アスベストとは、耐熱性・防音性に優れた材料のことです。人が大量に吸い込むと肺がんを起こす可能性があるため、建物内で見つかった場合には速やかに除去する必要があります。
アスベスト関連の法規制が厳しくなる前には、機能性を上げるために一般的な住宅にも使われていました。アスベストの製造や使用が全面的に禁止される2006年以前に建てられた家の屋根や外壁には、含まれている場合があります。そのため古い家を解体する際には、アスベストの撤去もする必要があるケースが多いです。
とはいえ、聞き馴染みがないアスベストについて、下記のような不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
・どれくらいの費用が必要？
・費用を抑える方法はある？
・近所からクレームが発生しないか心配…
今回は、アスベストが含まれる家の解体工事にかかる費用相場や、費用を抑える方法を初めての方向けにわかりやすく解説します。古い実家や空き家の解体工事の予定がある方は、ぜひ最後までご覧ください！
アスベストを含む家の解体費用の相場
アスベストを含む家の解体費用の目安は、取り除く面積によって大体決まります。下記の表にアスベストを取り除く面積ごとの解体費用相場をまとめたので、チェックしてみてくださいね。
・300m2以下：2～8.5万円/m2
・300〜1,000m2：1.5～4.5万円/m2
・1,000m2以上：1〜3万円/m2
参照：アスベスト対策Q&A/国土交通省ホームページ
例えば、25坪の住宅の屋根の面積は「45～54平方メートル」くらいが一般的なので、相場から見るとアスベストを含む屋根を撤去する場合には「8万以上」かかることがあります。また、アスベストが含まれている外壁を取り除く場合にも、一般的な住宅の外壁の大きさは「100〜140平方メートル」程度なので「8万円以上」かかります。
一般住宅の場合には、複数の場所に含まれている住宅でも300平方メートル以下の場合が大半なので、通常の解体工事費用に加えて「8万円程度」割り増しになるとみておくと良いでしょう。ただし、アスベストの種類によっては上記の除去費用相場よりも高くなる可能性があるので、詳しくは業者に聞いてみてくださいね。
アスベストの解体費用以外に調査費用も必要！
実は、アスベストの撤去前には、「アスベストの事前調査」と呼ばれる工程があります。事前調査は、アスベストの有無にかかわらず業者に義務付けられている作業です。事前調査では、「アスベストが含まれているところはあるか」「どれくらい含まれているのか」を専門家が調べます。
そのため調査費用も別途必要です。調査費用は家の坪数で変わります。下記に坪数ごとの調査費用の目安をまとめたので、参考にしてみてくださいね。
・30～35坪：1〜3万円
・50～60坪：4万円程度
・90坪以上：5万円程度
上記の表より、一般的な住宅の場合には「1〜3万円程度」かかるといえます。調査する面積が大きくなればなるほど手間がかかるため、調査費用は高くなる傾向にあります。
解体費用に加えて調査費用もかかるので、費用を準備する際には注意してくださいね！
アスベストの解体費用を抑える方法
どうにかして解体や調査にかかる費用を安くしたい方も多いでしょう。解体工事・事前調査費用を抑えるための方法は、下記の2つです。
・補助金を利用する
・工事前に近隣の方への挨拶を丁寧にする
それぞれの方法をチェックして、解体費用の負担を軽くしましょう。
補助金を利用する
事前調査や除去工事の負担を減らすために、各自治体が補助金制度を提供している場合があります。例えば、富山市では「含有率0.1％を超えている吹付けアスベストが施工されている民間建築物を撤去する際に、除去等工事費（消費税抜き）の3分の2を助成する※」制度を設けています。
条件が合う場合には、最大200万円も助成してもらえるので、かなり撤去費用がお得になります。ただし、撤去後に申請手続きをしても受理してもらえない場合があるので注意しましょう。
各自治体によって条件や額が違うので、補助金を使いたい場合には業者や自治体の担当者に相談してみてくださいね。
工事前に近隣の方への挨拶を丁寧にする
補助金を利用するように費用を直接抑える方法ではありませんが、クレームで無駄な出費を抑える意味では近隣住民への挨拶が重要です。工事前に挨拶をしておくことで、近所の人から安心してもらえるからです。
アスベストについて知識がある人が「家の近くで除去工事が行われる」と聞くと、不安に感じる方も少なくありません。不安感が強くなるとクレームにつながって、工事がストップしてしまう場合があります。クレームで工事が延期になると、延期分の費用やクレーム対策費用が上乗せされる可能性もあります。
そのため、工事をスムーズに進めて無駄な出費が発生する可能性を減らすためにも、工事前には挨拶をしておきましょう。「十分な粉じん飛散対策をする」旨を伝えたり、車やバイクの粉じん対策用のカバーを渡したりして、近隣の方に安心してもらえるようにしましょう。
なお、近隣の方への挨拶まわりは業者が一緒に行ってくれる場合があるので、相談してみてくださいね。適切な粗品や挨拶まわりのコツを教えてくれます。
まとめ
アスベストを含む家を解体する場合には、アスベストを撤去する必要があるので通常の費用に加えて「8万円程度」上乗せされます。さらに、含まれているかどうかの事前調査も必要なので、事前調査分の「3万円程度」も必要になるとみておきましょう。
除去費用を安くするうえでは、国の補助金を使う方法が有効です。例えば、富山市内の民間建築物の場合には除去費用の3分の2も助成してもらえる場合があるので、かなり費用を抑えられます。
また、クレーム対策費用を抑えるうえでは近隣の方への挨拶まわりが重要です。業者と一緒に近隣の方へ挨拶を行って、クレームが起きる可能性をなくしましょう。
富山県・魚津市の株式会社NEXTでは、一軒家の解体工事を手がけています。近隣トラブル対策として、事前の挨拶まわりや粉じん・騒音対策を徹底して行っておりますので、安心してご依頼いただけます。
「アスベストが含まれている家の解体工事を依頼したい」などのご質問は、お気軽にNEXTまでご相談ください。